僕の音楽史(33)
この年、話題のChar(竹中尚人)さんがメジャーデビューしました。以前にも書きましたが、「スモーキン・メディスン」を通じて、すでに凄いギタリストであることはわかっていました。とうとう出てきたなって感じでした。

いままでは写真でしか見たことがなかったのですが、「Navy Blue」を引っ提げてテレビの画面にたびたび登場するようになりました。歌謡曲のような楽曲はちょっと意外でしたが(笑)、そんなことはどうでも良いくらいかっこ良いサウンドでした。

まず、「ストラトに似た変な楽器だな?」と思いました。当時「ムスタング」という名前など知りませんでしたし、この楽器を使っているギタリストはいなく、歪んだ音にも強力なオリジナリティーを感じました。もちろんルックスも色気があってかっこ良かったですし、「日本にもやっとこういうギタリストが現れたな」と感じたものでした。

少し遅れてアルバムが発売されました。僕は何故だか購入しませんでしたが、当然ロック好きの親友新保君は購入していたので、聴かせてもらいました。「スモーキー」「シャイン・ユー、シャイン・デイ」「空模様のかげんが悪くなる前に」など今でも大好きな曲が入っている素晴らしいアルバムと思いました。今だから思うのですが、ロックでマイナー9thやメジャー7thのサウンドはすごく新鮮でしたね。海外ロック・バンドにはあまりなかったサウンドです。やはり日本はユーミンをはじめとしたポップス系のミュージシャンや歌謡曲など70年代のめざましい進化の影響もあったのではないかとも思っています。