Jazz Rock 必見動画!(9)
パット・マルティーノが77年頃病魔に倒れた後、10年のブランクを経て復帰した際のライブ映像ですね。このライブ映像は公式に発売されているので観たことある方もたくさんいらっしゃるでしょう。
同時期の別テイク音源がCDで発売されていますが(The Return)、僕はこのビデオの演奏の方が断然良いと思います。
この曲、実はマルティーノのオリジナルです。彼のオリジナルと言えば、4度音程の難解なリフの曲を想像される方も多いと思いますが、この曲はまるでスタンダードのような雰囲気の曲で驚かされます。ただ、エンディングの不協和音は彼らしいですね!アルバムの方の音源は、ノリも指まわりも正直「えっ?」と思う部分が多く、とても心配になりましたが、この動画が収録された日の演奏は「完全復活!」と行かないまでも、ほぼ全盛期に近い感じの演奏で安心したものです。なぜこのテイクの方をCDにしなかったのでしょうか?ただ、ギターの弦を半音下げているようです。ご存知のように彼は極太の弦を張っているのですが、握力がまだ完全に戻っていないのでしょうか?キーがB♭のこの曲、実音はAになっているようですね。そして、もともと痩せた体型が一段とほっそりしています。それなのに、あんな重たい楽器を抱えて立っての演奏する姿は涙ものです。
倍テンポの16分音符の長尺ソロも良いですが、このテイク、極限までレイドバックした8分音符のノリと所々に入れるオクターブやコードソロが実に素晴らしいのであります。
いつまでも元気で活躍してほしいですね!!
