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僕の音楽史(24)

【中学2年生(1975~76年)】

 そして、とうとうあのアルバムが発売されるのです・・・・!前回このように書きましたが、正式には数か月前にすでに発売されいたようで、僕が知らなかっただけのようでした。

 問題のアルバムは「ジェフ・ベック / ブロウ・バイ・ブロウ(ギター殺人者の凱旋) 」です。

jeff.jpg

ジャズ好きでクリエイションのコピー・バンドをやっていたドラマーの叔父さんが驚喜してテープを持ってきました。早速聴いてみます。いきなりあの「分かってくれるかい?」のカッティングとファンキーなサウンドが飛び込んできました。

 「えっ?これジェフ・ベック?」
 「あれいつまでたっても歌が出てこないな?」
 「どのギターの音がベックが弾いているんだ?」

 これが最初の印象でした。当時はBBAのスタジオ盤とライブ盤、特にライブ盤ばかり聴いていて、それ以外のベックはまだ聴いていませんでした。もしこの時点で第二期ジェフ・ベック・グループを聴いていたら、ある程度このサウンドは想像できたのでしょうが、全く意外なサウンドでした。16ビートのカッティングやファンキーなリズム隊のサウンドにも耳は慣れていませんでした。

 インストのサウンドにも不慣れでした。ロックというのは、ボーカルとギターが存在感示すのが当たり前と思っていました。パープルもイエスもツェッペリンもみんなそうでした。彼らもインスト作品はありましたが、パープルのインスト以外は各プレイヤーのフューチャー作品という位置づけで、あくまでおまけでした。

 ギターの音色についても、楽曲に応じて色々な音色を出すのはどのギタリストも同じですが、ソロの途中やリフのほんの数小節でガラッと音を変えたりするのは、このアルバムで初めてでした。始めはタリストが何人かいるのかと思いました。

 どの楽曲も慣れない16ビードとファンキーなリズム隊、でもそんなサウンドに乗ってジェフ・ベックはいつもながらのジェフ・ベックでもあり、「なんてかっこいいアルバムなんだ!」と思いました。

 このアルバム、ジャズ好きな叔父が最高と言っていたくらいですから、ロック以外のジャズ系の人達からも注目され、ファン層も広がったのではと思います。これは個人的な意見ですが、このアルバムが良かったのは、変わったのは周りのサウンドだけで、「ジェフは相変わらずジェフ」だったからと思います。もし、ジェフがサウンドに合わせて意識してジャス寄りのギターを弾いていたら、ロック、ジャズのどちらのファンも離れて行ったのかもしれないですね。

【音源】

分かってくれるかい
スキャッター・ブレイン
哀しみの恋人たち

 

テーマ : 音楽日記
ジャンル : 音楽

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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