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Pat Martino奏法研究(38)

【第4章】マイナー・コンバージョン・コンセプト(応用編)

~ディミニッシュ・コードへの応用(3)~

 B dim  ⇒  B♭7  ⇒  Fm7

 B dim をB♭7と考えることによって、F ドリアン ( Fm7)でフレージングできるということは、前回お話ししたとおりです。ここで、もう一歩突っ込んで考えてみます。

 B dimの構成音は、D dim、F dim、A♭dimと同じであることは皆さんご存知かと思います。

 構成音は B D F A♭ の4つ。

 Bをルートと考えるとB dim 、Dをルートと考えるとD dim・・・・というわけです。

 構成音的にはB dim = D dim = F dim = A♭dim です。

 ということは 

 B dim ⇒F ドリアン(F m7) 、D dim ⇒F ドリアン(Fm7) 、F dim ⇒Fドリアン(Fm7)、 A♭dim ⇒F ドリアン(Fm7)

  という関係が成り立つとも言えます。

 また、

  B dim ⇒F ドリアン (Fm7) なら D dim ⇒A♭ドリアン (A♭m7)、F dim ⇒B ドリアン(Bm7)、A♭dim ⇒D ドリアン(Dm7) 

  B dim = D dim = F dim = A♭dim

 を合わせて考えると

 Bdim⇒F、A♭、B、D ドリアン(Fm7、A♭m7、Bm7、Dm7)

 という事ができます。


要するに

 ひとつのデミニッシュ・コードは4つのマイナー7thコードで代理できて、それぞれドリアン・スケールを想定してフレーズを組み立てることができることになります。

 ただ、実際に4種類のマイナー7thで弾いてみると、「えっ?」と違和感を感じる部分もあるかと思います。それが何故かは理論的に説明することはある程度できますが、ここでは止めておきます。違和感を感じる度合いは人によってまちまちですし、楽曲の速度によってその違和感がOKの場合とNGの場合が出てくるからです。

 次は、オギュメントへの応用を解説しようと思います。

 

  

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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