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Pat Martino奏法研究(37)

【第4章】マイナー・コンバージョン・コンセプト(応用編)

 マイナー・コンバージョンでのディミニッシュ・コードへの応用を、具体的にフレーズで解説したいと思います。

~ディミニッシュ・コードへの応用(2)~
B♭7 ⇒ Bdim

まず上の譜面の上段を見てください。B♭7でF ドリアン(Fm7)をベースにしたマルティーノっぽいフレーズの例です。所々にF ドリアンにはない音が出てきますが、どれも経過音です。下の最初の動画を参考に弾いてみてください。フレーズを弾く前に、必ずB♭7のコードを鳴らしてから弾いてみてくださいね。鳴らすコードは前回の図1右側が分かりやすいいと思います。

 前回解説した通り、「Bdim ⇒ B♭7」です。そして 「逆もまた真なり」で、相互に代理関係ですから「B♭7 ⇒ Bdim 」ということになり、先ほどのB♭想定のフレーズをまんまBdimniに当てはめます。それが、譜面の下段になります。

 ここで上段・下段の譜面を良ーく比べて見てください。実は、そのまんま当てはめたわけではありません。1箇所だけ上段と違ってます。どこか気が付きましたか?

 そうです、一番最後の音です!最後の音、上段はB♭、下段はBで終わってます。ここで、二番目の動画を確認してみてください。

 これが、前回の最後にお話しした、当てはめる時のちょっとした「コツ」なのです。

 マイナー・コンバージョンで「B♭7 ⇒ Fm7」と考え、F ドリアンスケールでフレーズを弾いた場合、B♭のブルース・スケールやペンタトニックで弾いたときに比べると、「B♭の音がルート音」という雰囲気が多少希薄です。「B♭音」はルート音ではなく「F ドリアンの中の単に4番目の音」です。
 譜面上段のように、フレーズ最後の音をB♭音で終わってしまうと、「調整はB♭ですよ!」とフレーズが主張してくるように聞こえませんか?そこで、「B♭⇒ B 」でフレーズを終わるようにします。たったの1音変えるだけで「調整はBですよ!」とフレーズは主張して、俄然 「Bdim」にしっくりいくようになります。

 絶対にこう弾かなくてはいけないということではありません。あくまで単なる「コツ」ですから!

 次回は、もう一歩ディミニッシュについて踏み込んでみます。





テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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