マイナー・コンバージョン・コンセプト総合編
まず最初の8小節、G13-A♭13の繰り返し部分です。
この曲は変形ブルースですから、それこそ「マイナー・コンバージョン」なんて難しく考えずに、KeyがGのブルースと考えて「Gブルース・ペンタトニック」でアドリブすることができます(下の動画参照)。ただ、ここは「マイナー・コンバージョン・コンセプト」のコーナーですから、これについての解説は行いません。パットは「マイナー・コンバージョン」ばかりが取り沙汰されますが、この「ブルース・ペンタ」のフレーズが実に強力です。
まず最初にコンバージョンで考えられるのは、G13(G7)ですからDm(Dドリアン・スケール)ですね。Dドリアンってのは、「レから始めるドレミ...」「レミファソラシドレ」要するに「ドレミファソラシド」ですから、とても弾きやすいですね。まずは下のコンバージョンを頭と体に叩き込んでください。基本中の基本です(下の動画参照)
G13(7) → Dm(Dドリアン)
少し話を発展させましょう。
A♭13は次の小節のG13に向かう経過和音、半音進行ですから、あまり気にせず上のように「G13(7)一発」と考えて、ずっとG13(7)のコンバージョンであるDドリアンで弾いていますが、今度はあえてA♭13(7)を意識して、E♭m(E♭ドリアン)を弾きます。コードに合わせて、その都度半音進行で弾き分けても良いですが、少しせわしなくなりますから、ある程度の長さをE♭ドリアン(A13)で弾き切ります。そして、適当なところでDドリアン(G13)に戻ってくるようにします。「A♭13を無視してずっとG13で弾ける」のなら、逆転の発想で、「G13を無視してずっとA♭13で弾ける」ってわけです。
これは 「G13(7) をE♭m(E♭ドリアン)でコンバージョンしている」ということとは違いますが、アウト感を得るための一つの方法です。
それでは次回もお楽しみに!
