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Pat Martino奏法研究【完全版】 第2章 Horizontal Movement(3)

 あまり読者もいなかったのでやめようとも思ったのですがw、やっぱり自分のために書こうと思い直しました。やはり僕が書いていかないとなーと思いましたし、自分のプレイを整理する意味でも必要かなと考えました。

 それでは「Horizontal Movement」の解説をやっていきます。まずはFORM1からFORM2へのポジション移動です。

 まずは下の譜面をFORM1からFORM2へのフレット移動を行って弾いてみます。1、2回目はゆっくりと、そして3、4回目は少し早めに弾いています。これはマルティーノの定番のフレーズです。



fumen1→2

 1小節目頭のAの音を3弦2フレット人差し指からスタートします。4拍目の8分D→Fは人差し指を3フレットに移動し、人差し指→小指で押さえます。

 問題は2小節目最初のA音です。1小節目のFORM1のままであれば薬指で押さえるところですが、素早く左手のポジションをFORM2に持っていき、人差し指で押さえます。そしてそのポジションのまま残りの音を弾きます。

 下の指板図でFORM1とFORM2を確認してみてください。フレット移動の起点になったA音(1弦5フレット)は赤く塗ってあります。

form1→2

 「なーんだ、そんなポジション移動は当たり前じゃないか」と思う人は沢山いるでしょう。でも、これをしっかり身体に叩き込んでおかないと、マルティーノのような淀みなく流れるラインは絶対に弾けるようにはなりません。

 次はFORM2→FORM3のポジション移動をやろうと思います。

250px-Pat_Martino.jpg

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ジャンル : 音楽

2020年を振り返る~2021年でやりたいこと

【2020年】

 まずは2020年を振り返りますが、音楽活動的には人生最悪だったのかもですね。もっとも2000年になってから活動を再開を始めた2014年頃まで空白の14年間という時期があるのですが、これは自ら活動する気がなかった(興味は仕事にあったw)わけで、同じ活動がなかったと言っても昨今の状況とは全く違います。

 一番の理由は皆さんと同じく「コロナ」のせいです。ライブも2月末を最後にキャンセルしてきましたし、楽しみにしていた新潟プチツアーも実現できませんでした。10月くらいから東京のみ月一で始めましたが、皆さんに積極的に声をかけることもできない状況が続いています。やることに罪悪感すら感じてしまう感じです。

 それならばと家にこもって、このブログをさらに充実させ、色々と発信していけば良かったのですが、整理統合に手掛けたものの途中で急にやる気が無くなってしまいw、放置プレイしてしまった関係で、今ではまともに発信しているのは「僕の音楽史」くらいいなってしまい、読者も離れて行ってしまった感があります。

【2021年】

 で、来年はどうしようか?と色々考えてきたのですが、こんな感じにしたいなと思います。

 まずライブ活動ですが、こんな状況下ですが、感染対策には充分気を付けたうえで、月1のペースで地道にやっていきたいと思います。今現在のメンバーでのカルテットとギタートリオの2本立てで行きたいと思います。カルテットは四谷三丁目「Unten45」、トリオは国分寺「Giee」をホームグラウンドにしてやっていきます。

 次に自分のギタープレイを再構築していこうと思います。正直、テクニック面だけで言うと昨今衰えを感じていますw。「以前出来たことが出来なくなっている」と言ったことが沢山あります。したがって、根本的には変えられないものの、少しスタイルを変えざるを得ないかなと感じています。また、このところ「王道のジャズギター」をもう一度しっかりとやらなくてはと言う気持ちが強くなりました。ジョー・パス、ジム・ホール、ベンソンやバレル、ブルース・フォアマンなどかつて研究していたギタリスト達をもう一度しっかり研究し直そうと思います。あ、もちろんマルティーノもです。

 ギター・レッスンにも力を入れていきたいと思います。僕は2022年3月末で一旦定年を迎えます。収入的なことで働き続けることは必須なのですが、今よりは時間と気持ちの余裕ができてきます。もしご希望の方はメールやメッセージでご連絡ください。継続的に募集しています。

 最後に昨年投げ出してしまったこのブログの整理統合をに着手します。過去の記事から再発信したり、新しい投稿を始めたりと色々やっていこうと思います。ジャズやギターに捕らわれず、場合によっては音楽から離れたものも積極的に発信していこうと考えています。

 来年も頑張ってやっていこうと思いますので、応援よろしくお願いします。そして、皆さんもお身体をお気を付けください!!

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ジャンル : 音楽

僕の音楽史(205)

【1996年】

 新しいメンバー(武田、阿部、辻、西尾)での定期的な活動は新宿Jで年数回程と以前のメンバーでのコンテスト優勝からできたコネクションでのライブ演奏仕事のみでそんなに多くはありませんでしたが、月2くらいのペース行っていた東工大ジャズ研部室で行っていたリハーサルが楽しいものでしたので、何の不満もありませんでした。もともと「音楽でお金を稼ぐこと」を目的ではなく始めたものですし、たまたまコンテストに優勝したり、イベントで演奏する機会があったりで、「人に評価される嬉しさ」「人前で演奏する喜び」を知ってしまったので、演奏活動をしてギャラをもらっていましたが、ライブ活動が少ない事、ギャラが少ない事など何の不満もありませんでした。また、メンバーも同じような気持ちだったのだと思います。

 レパートリーはスタンダードが1/3、あとはパット・マルティーノ、パット・メセニー他僕の大好きなギタリストの楽曲でした。パット・マルティーノの楽曲は以前は例の人気曲「The Great Stream」のみでしたが、ライブ演奏を直近で見た影響もあり最近の楽曲からも数曲選んで演奏したり、マルティーノ直系のデイブ・ストライカーの楽曲も好んで演奏していました。

 下の動画はこのメンバーで初めて新宿Jで演奏した時のものですね。画面が暗くて見ずらいですが、ご覧になってみてください。僕のギタープレイ、当時はほんと指が滑らかに動いて良かったのですが、淡々と弾ききまくっているだけであんま面白くありません。まー、これは今も同じかw。阿部君、辻君、西尾さんのプレイは本当に素晴らしいです。阿部君のリズミックなプレイや辻君のスイング感、そしてソリストを強力にプッシュする西尾さんのプレイ。とにかくもう最高です。こんなメンバーとやれて改めてよかったと思います。



武田バンド3


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僕の音楽史(204)

【1996年】

 コンテストの時の審査員で僕のことを褒めてくれ、個人賞までいただいたギタリスト「岡安芳明」さんがレッスンをしていると言うので、通ってみることにしました。

 岡安さんとの関係は以前このブログにも書いた通りで、僕が出場したジャズ維新塾のコンテストで審査員を務め、僕は彼の個人賞「岡安芳明賞」をいただきました。その後、今はなきライブハウス「目黒SONOKA」で彼のライブを見に行った時に一度シットインさせていただいた、そんな関係でした。

 レッスンの内容はと言うと、以前の布川さんの時と一緒で、次から次へスタンダードを演奏し、アドバイスをもらう、そんな形で行われました。岡安さんと話しながら僕がテーマをちらっと弾くと、岡安さんが合わせて来てそのままデュオに突入。一回のレッスンで6~7曲位を演奏し、その演奏をMDに録音し、自宅でプレイバックして研究しました。もう、それはコピーしまくりましたw。この頃岡安さんはL-5を弾いていました。今ほどケニー・バレル色は強くなく、相方の僕が弾きまくるものですからw、触発されてかベンソン張りに弾きまくってくれました。とにかく王道のジャズギターは素晴らしかったです。もう、スイング&グルーブは強烈でした!

 彼はベンソンと同様に雨垂れ型のピックで逆アングルからピッキングするタイプで、もううらやましいくらいベンソン張りの速弾きを繰り出してきます。逆アングルのピッキング・スタイルについて手ほどきを受けて一時練習していたのですが、結局体得できませんでした。慣れないフォームで右腕や手首が痛くなり長続きしませんでした。

 働きながらライブ活動をしていたので、なかなかレッスンに通う時間が取れなくなったこともあり、3~4回ほどでレッスンに通わなくなってしまいましたが、とても有意義なものでしたし、改めてジョー・パス、ウェス、ケニー・バレル、グラント・グリーンなどの王道ジャズ・ギタリストの研究をし直すキッカケとなりました。

 レッスンの時に演奏したオレオを聴いてみてください。火の出るようなバトルが繰り広げられています。どっちが僕の演奏かは聴けばわかりますw。僕はこの時オベーションのナイロン弦を弾いています。今演奏を聴くと当時はエレガットでもこんなテンポで弾けたんだなとちょっとショックでした。

 いやー、岡安さん、素晴らしいです!また一緒に演奏する機会を持ちたいです。

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僕の音楽史(203)

【1996年】

 新しいメンバーはご機嫌でした。その理由は音楽的な力量もさることながら、僕も含めてメンバー4人とも社会的な立ち位置が同じ、音楽的な姿勢も近いようで、気兼ねなく付き合えるということが大きかったと思います。全員が働きながら演奏活動をしているということ、それでいて音楽的なモチベーションが極めて高い集団であったこと、演奏活動の質よりもむしろ「演奏すること自体」に楽しみを見出していたことなどが挙げられます。前回までのバンドはもう僕のバンドではなくなっていました。ライブの時に集まって簡単なリハののちライブ、そして次のライブまでは会わない...みたいな活動は僕は正直好きではありませんでした。今でも少なからずそうですが「バンド感」を出したいと感じていました。

 パット・マルティーノのライブを見たこともあり、彼の楽曲や比較的愛聴していたデイブ・ストライカーの楽曲、そしてスタンダードを中心にリハーサルを始めました。全員が東工大ジャズ研OBであることから、相変わらずジャズ研部室で月2〜3回リハを行なっていきました。

 楽器の話で言うと、この頃からジョージ・ベンソン・モデル(GB-10)をメインに使う様になっていました。今までずっとES-175NT一本でやって来て、ライブやツアーでトラブったことは幸い一度もなかったのですが、やはり万が一の時のスペア楽器が必要ということで、GB-10を購入していました。小ぶりなフルアコで軽いこともあり、スペア楽器どころかメインで使う様になっていました。したがってサウンドも随分と変化し、マイルドでダークなサウンドから抜けの良いカラッとした感じに変わっていたと思います。                       

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 誰かにギターを習って、もうひとつレベルアップしたいなと仕切りに感じる様になったのもこの頃で、コンテストの時の審査員で僕のことを褒めてくれ、個人賞までいただいたギタリスト「岡安芳明」さんがレッスンをしていると言うので、通ってみることにしました。
 

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ジャンル : 音楽

プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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