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僕の音楽史(74)

【大学1年生(1980年~81年)】

 日吉でのジュニアバンドの練習と三田でのレギュラーバンド練習の準備・見学後の帰宅電車はトロンボーンの川島君といつも帰っていました。彼は僕に比べ色々な音楽をフラットに聴いていたので、彼の話は貴重な情報源でした。レギュラーバンドの練習の帰りは僕は三田線の板橋の方に住んでいましたので、三田線一本で帰るのが近かったのですが、彼と音楽話をするためわざわざ「山手線で田町駅からグルーと回って巣鴨で三田線に乗り換える」という遠回りをして帰っていました。それだけ僕にとっては貴重な時間でした。

 「ジャズでもフュージョンでもいいけど、なんかお勧めのアルバムをカセットに録音して欲しい」と彼に生テープを何本か渡しました。

 数日後彼に渡したテープが戻ってきました。録音してくれたのは次のアルバムでした。

61c0C-O6BuL.jpg ブリージン ロレンツオ

  左の写真から【モーニング・ダンス/スパイロ・ジャイラ】【ブリージン/ジョージ・ベンソン】【想い出のサンロレンツオ/パット•メセニー・グループ】でした。どれも初めて聴くバンドでした。今思うと、当時あんなに人気のあったアルバムですら、聴いていなかったって事ですね。

 早速自宅でギターじゃない「スパイロジャイラ」ってやつから聴いてみます。

 印象的なスティールパン(?)のイントロからアルトサックスのテーマが出てきます。

 「なんて奇麗な音色!」

 ジェイ・ベッケンスタインのアルトの音色にノックアウトです。後半のアルトソロも歌心満点です。僕はフュージョン・ミュージックってのは「技術」「スピード」「スリル」の3拍子と思ってました。でも、音楽である以上やっぱ「歌心」ってのも無茶苦茶重要なのだなと再認識しました。アルバム・タイトルの「モーニングダンス」や「スターバースト(後にライトで演奏することになります)」が特に気に入りました。マリンバ、エレピ、アルトのソロのフレーズなんかは、当時覚えたてのジャズのフレーズがところどころ散りばめられていて、「フュージョンをやるにはジャズを勉強するしかない!」という自分の方向性に誤りはないと再認識しました。

   残り2枚のギター・アルバムについては次回書くことにします。長くなるので・・・・。


 こんな感じで少しづつ音楽性(?)は広まっていきましたが、その一方でギターの練習はいきづまり、ライトの活動にはあまりなじめませんでした。レギュラーバンドのメンバーであった先輩のギターの「カンタさん」、ベースの「タダシさん」、ドラムの「ナカムラさん」は1学年上だったこともあり、ジュニアバンドにも同時に参加していたので、話す機会も多少はありましたが、教えてもらうような時間はあまりありませんでした。彼らはすごく優しく、フランクに話を聞いてはくれましたが、ライトそのものの雰囲気がやはり一言で言うと「教わる」と言う感じではなく「自分で学べ」的な感じであったり「上下関係がある程度厳しい」まー、一言で言うと体育会系」的だったこともあり、正直夏休みまで持つかな??と思っていました。

 何とかしなくてはと思い、今もある代々木の「ミューズ音楽院」に通ったりもしましたが、最初の数回で辞めました。「楽典」の授業が全くチンプンカンプンでついていけませんでしたので.....。受験勉強はやればやっただけできるようにはなるタイプでしたが、「音楽理論」と「読譜」ってやつは、何度やっても頭に入りませんでした。

 次回は録音してもらった残りの2枚について書こうと思います。
 

 



2018年4月29日 ES-175を自宅でつま弾く

自分のプレイがつまらなくなったので最近は「躍動感」「たたみかける」を目標に練習しているのだが・・・・。

Pat Martino奏法研究(63)

【第7章】 グルーブの秘密(2)

 マルティーノの「グルーブの秘密」と言っても特別なことをやっているわけではないですし、ジャズというか音楽全般に当てはまることと思います。ただそんな中でも際立った部分について少し大げさに動画を使って説明します。ノリに関しては身につくまでは少し大げさなくらい強調して練習では弾いた方が良いと思いますし、その方が説明しやすいので。

 まず下の譜面を例にとって解説します。

nori_000022.jpg

何も考えず平坦に弾いたのが、下の動画です。



 別にこれでも全然悪くはありません。

 上の譜面に戻ってください。この譜面の特徴は音程が「上がって、下がって」です。パットのフレーズはこのような8分音符が切れ目なく続き、この「上がって下がって」の繰り返しがとても多いです。これをどう弾くかって言うと、下の鉛筆書きの矢印です。

 この矢印は音の強弱、あるいは気持ち(パッション?)の込め方、感情移入・・・などを表す曲線です。①②で▼は音のアタックの強い部分を表します。

 まず出だしのA音は強く弾きます。次のB音は全体からすると一番小さい音です。ゴーストノートと言っても良いくらいです。そしてB→D→Fと音程が高くなるにつれて、音量を上げていき(感情移入し)A音で最高潮に達します。アタックを強く弾きます。その後、急激に減衰します。

 多少の例外もありますが、パットのノリはこの「山・谷」「上がって下がって」をこんな感じで弾き続けることによって、強力なグルーブが生まれてくると感じます。

 これは特別なことではないと思います。音程低いところから上に向かうときには普通は自然と力が入って上のような感じで弾きますよね。特に弦楽器の人はそうじゃないかと思います。誰だってそうと思いますが、これが延々繰り返されていくことによって全体の流れ(あ、The Great Streamってやつだ!)グルーブが生まれてくるのです。

 あえて意識して弾いたのが下の動画。アクセントや強弱がわかりやすいように譜面よりオクターブ下げて、少し大げさに弾いてます。一瞬芸のように短いですからお見逃しなく。



 次回はもう少し長いフレーズで解説します。
 

 

Phrase Database (5)

 今回はベンソンのにーごーいち(マイナー編)です。

Benson_000021.jpg
 ベンソンはかなりコピーしましたね。マルティーノと同じくらい研究しました。マルティーノもベンソンも同じテクニシャンでありますが、マルティーノはコピーしてほとんどのフレーズは弾けるようにはなるのですが、ベンソンはなかなかそうはいきません。特に早いパッセージは音も採れないですし、最初からあきらめて、下のような8分音符でテンポも比較的ゆっくりで、それでもって「いかにもベンソン!」みたいなやつを選んでコピーしてましたね。

 ここでは2小節目の音使いがカッコ良いですね。3,4拍目のクロマチックな動きがいかにもジャズです。3小節めレドレってやつもCm7のナインスのテンション感がいかしてます。別に難しい音を使ってなくとも使い方によってはっとさせられる良い例ですね!

僕の音楽史(73)

【大学1年生(1980年~81年)】

 ライトでの生活が始まりました。
 
 入部前にはあまり意識していなかったことで、わかったことがありました。このバンドにはレギュラー・バンドとジュニア・バンドの2種類があるということです。要するに、レギュラーバンドのメンバーがオリエンテーションやコンサート、コンテストに出場するバンド、野球で言えば1軍で、ジュニア・バンドってのは2軍です。新入部員は2年間は全員必ずジュニア・バンドに所属しますが、レギュラーバンドは年功序列という訳ではありません。演奏の力量によってレギュラー・バンドに所属することになります。したがって、新入部員でも上手いやつは、ジュニア、レギュラーの両方のバンドに所属し、それぞれ両方の練習に出なくてはいけませんし、後に詳しく書くことになりますが、新入生のやる仕事も並行してやらなくてはいけないのでとても忙しいものとなります。

 その時ライトにはギタリストのレギュラー・ポジションは一人のみ、一学年上の「カンタさん」という先輩がいました。明らか彼の方が上手いと自分でも感じていました。僕の一学年上ってことはどういうことになるかと言うと、実力的に彼を追い越さない限り4年までレギュラーは回ってきませんし、僕より上手いやつが入ってきたら、レギュラーにならないまま終わりということを意味します。普通ならやる気を失うところですが、僕は正直言うと「ラッキー!」と思いました。もともとライトで演奏しているようなビッグバンド・ジャズは好きでなかったですし、譜面に書かれているコードも難しすぎて全く弾けませんので、「個人練習して弾けるようになるまでレギュラーになんてならない方が気楽でいいや」と思ったからです。この頃は新入部員は10数名いたと思います。でも一か月もするとひとり辞めふたり辞め、結局のところ僕を含めて卒業まで残る5人にほぼ近い形になったと思います。

 その中で「川島君」というトロンボーン奏者がいました。帰り道がずっと一緒だった関係で一番話す機会が多かったと思います。彼は中学、高校の頃からロックやフュージョンを随分と聴いていて、既にジャズも色々聴いていました。

 「武田は普段何聴いてるの?」

 「ジャズは全く聴いていない。とりあえず最近聴いてるのはカシオペアかな。サンダーライブだけだけど。」

 「そうか?神保さんが入る前だけど、ファーストとセカンドを友人からレコード借りてるから録音してあげるよ」

 そして、彼からカシオペアのファースト、セカンドのカセットテープをもらい、それを当時発売されたばかりのソニーのウォークマンで通学途中に毎日聴いていました。


 サンダー・ライブでお気に入りの曲のスタジオテイクや「タイムリミット」「朝焼け」「テイク・ミー」などの名曲が収められていて、その後もずっと愛聴盤になりました。

 この頃のカシオペアの野呂さんのギターは今でも大好きです。ステレオで鳴らすクリーント―ンやワイルドなディストーション、そしてジャジーなギターソロ、「フュージョンギターを弾けるようになりたい!でもなぜかジャズ・ビッグバンドに入ってしまった(笑)」自分には最高のお手本サウンドでした。

 「ミッドナイト・ランデブーをレコードでかけながら、それに合わせてギターを弾く。でも、ブラック・ジョークは全く歯が立たない」

 僕のギターレベルは当時はこんなもんでした。

casiopea_first.jpg

c2.jpg swm.jpg


僕の音楽史(72)

【大学1年生(1980年~81年)】

 慶應義塾ライトミュージックソサイエティ(今後はライトと書くようにします)の公開練習の後に先輩たちと三田キャンパス近くの喫茶店に行き、セクション別に別れ色々と話を聞きました。僕はギタリストなので、ギタリスト、ベーシスト、ドラマー、ピアニストの先輩たちと席を並べて話しました。一つ一つ細かくは覚えていませんが、印象に残ったお話だけ簡単に・・・。

 まず、このリズム隊の人たち、ライトで演奏している音楽はもちろんビッグバンドのジャズでしたが、経歴は皆ロック、フュージョンやポップス上がりで、自分と比較的似ているなと思い、少し安心しました。好きな音楽的趣向も年齢が1~2歳くらい上なだけですからほとんど同じでした。「じゃ、なんでこのバンドにいるんだろう?」と疑問に思いましたが、「ライトには凄いプレイヤーが先輩にいる。他のサークルにはこんな凄い人はなかなかいないよ」とのことでした。「カシオペアの神保さんのことですか?」と聞くと「神保さんはもちろん凄い。でも、それだけじゃないんだよ。」

 どうやらこんな話のようです。

 「昨年までライトの現役メンバーであるピアノ、ベース、ドラムス(神保さん)とまだ現役で活動しているアルトサックスの四人でビッグバンドではなく個別のバンドで活動していて、それがとてつもなく凄いんだよ。あんなの聴かされたら、もう頑張ってやるしかない!」

 確かにライトとしてやっている音楽は全く興味の対象外でした。でもそんなに凄いプレイヤーを輩出するサークル、そして現役にも凄いプレイヤーがいるってのは「このサークルには何かあるな」と思いました。また、自分の受験勉強の事に照らし合わせて考えてみました。以前、このブログにも書きましたが、最初は見栄はって「国立大学文系コース」で辛い受験生活でした。周りには東大・京大・一橋に軽く現役入学した頭のいい奴らばかりでした。でも、そんな友達の中で一年間受験生活をしていたから、こんな俺でも慶應に現役合格できたのではないかと思いました。
 
 「音楽環境」がいかに大事かってことは何となくわかっていました。そして、勉強以上に音楽には「環境」というものが物凄く大事であるとも思っていました。「必死に練習して出来るようになる」のではなく「知らず知らずのうちに出来るようになる」というのが理想と思いました。そのためには「素晴らしい音楽環境に身を置く」事が必須の様に思いました。

 そうは言うものの簡単には決められませんでした。色々話して納得できる部分と俺には無理!と感じる部分もあり、もちろんその場では当然決断できませんでしたが、結局その後、新歓コンパに参加して入部することになりました。それ以外のサークルやバンドの演奏を色々聴いたのですが、これ!っていうサークルがなく、段々考えるのも面倒になってきて「まー、入ってみてつまんなかったら辞めればいいや!」くらいにその時は考えていました。後になって、そんな簡単にやめさせてくれるような甘っちょろい部活動ではないことに気が付くのですがね(笑)。

※この写真は僕が参加している当時のライトではありません

KLMSPPP.jpg

Pat Martino奏法研究(62)

【第7章】 グルーブの秘密(1)

 今までパットの解説は大きくは3つでした。ひとつは得意フレーズ、二つ目はマイナーコンバージョン・コンセプトの基本と応用、三つ目はポジションの動きや展開です。今回から彼の「グルーブ」「ノリ」について解説していきたいと思います。

 あらかじめお断りしておきますが、僕の演奏参考動画はあくまで僕なりに彼の「グルーブ」を解説するために、なんとか自分なりにかれのグルーブを真似て演奏しているものなので、彼のような「本物のグルーブ」ではありません。彼の「本物のグルーブ」が体得できているくらいっだたら、僕は今こんなことやってませんから(笑)!僕の参考動画や解説を見て「なるほど!」って思ったら、本物を聴いてください。なお、「僕の動画を見て、ノリが悪くなった!」と言われても、僕は責任をもちませんよ。では始めます。

 まず下の動画3つをご覧ください。







 「なんか弾いてみてください!」と頼まれると、もうこんな感じに弾いてしまいます。最初の2つはちょっと短めでしたので、3つ目は少し長めに弾いています。

 どうですか?パット・マルティーノっぽいですか?

 でも、これ、彼のフレーズ完全コピーではありません。ところどころ彼が弾かないようなフレーズも入ってます。でも、全体を通して誰をイメージしますか?やはり嬉しいかな、悲しいかな、パット・マルティーノですよね?

 そう聴こえるには、彼をずっと研究してきて、何十年も弾き続けた結果体に染みついてしまったのです。もちろん彼の足元にも及ばぬギタリストであることはちゃんとわかってますから「何様のつもり?!」などと思わないでくださいね。

 その染みついてしまった彼の特徴の中でも「グルーブ」「ノリ」を中心に、これからの講座で解き明かしていこうと思います。

 お楽しみに!

PAT-w-Gibson-21.png

ジャズギター裏口入学(14)

【アルペジオ(2)】

 色々フレーズをコピーしていてこのアルペジオってのが凄く重要であることがわかりました。どういうことかと言うと、このアルペジオの構成音がそのままフレーズに利用されていることがとても多いという事です。次にC△7のアルペジオを利用したフレーズを2つほど紹介します。他に数えきれないほど沢山あるのですが、この場ではこの2つにとどめておきます。

アルペジオ_000020





 アルペジオの重要性がわかり、この運指を自分の手グセにするために当時の僕はこのアルペジオを1日のうちで初めてギターを持った時に必ずやる基礎練習に取りいれることにしました。現在も継続してやっています。どういうものかと言うと下の動画です。ところどころしっかり音が出ていなかったりテンポがぶれたりしてますが、初心者の方はメトロノームを鳴らしながらの方が良いのではと思います。



 これはアルペジオのルートをC→F→B♭→E♭→A♭→・・・・・G→C と一回転12Key、これをずっとやり続けます。

 運指は下の動画のように2種類があって、それを第一運指、第二運指の順にやっていきます。ただ、B(5弦2フレット)まで行くともう下に下がれないので、Bのアルペジオやるときは「上りが第二運指で下りを第一運指」でやります。2回転目に突入したC△7も最初は「上りが第二運指下りが第一運指」で弾きとめでたく運指も元に戻り永久に続けられます。

【第一運指】


【第二運指】


 アルペジオはフレーズだけでなく、運指やピッキングに凄く重要です。

 一つは弦楽器奏者が必ず克服が必要な左手薬指と小指の分離、そして第一運指の指板に対して垂直な動き(ヴァーティカル)、第2運指の水平な動き(ホリゾンタル)を鍛えることができます。

 また、ひとつひとつの音を流れることなく、きちっと切って音を鳴らすピッキングの訓練にもとても役に立ちます。



 少しアルペジオの事から離れますが、コピーしたフレーズは徹底的に弾く回数を増やし指グセにしてしまうことが重要です。そして、それの一番効果的な方法は、ウオーミング・アップや基礎練習のメニューに取り込んでしまう事です。

 次回もアルペジオの事についてさらにお話ししようと思います。

僕の音楽史(71)

【大学1年生(1980年~81年)】

 「サンダー・ライブ/カシオペア」のおかげで全く眼中になかった「慶應義塾ライトミュージックソサイエティ」の説明会に行ってみる気になりました。僕が入学した商学部は1~2年までは日吉キャンパスで授業があるのですが、説明会は三田キャンパスで行われるとのことで、わざわざ行くのも少し面倒ではありましたが、こんな機会でもないと三田に行くこともないので立ち寄ることにしました。

 バンド説明会とは言っても、バンドの練習が行われている大教室「505教室」の席に座って、PM6:00~8:00までの練習を見学する、いわゆる公開練習っていう感じでした。

 ジャズのビッグバンドの生演奏なんて、この前のオリエンテーションのライトの演奏が初めてなくらいでしたので、びっくりすることばかりでした。今回は、このびっくりしたことを覚えている限り書いてみます。

 まず、簡単なチューニングの後に、B♭ミディアムブルースのリズム演奏に合わせて管楽器の人たちがウォーミング・アップの音出しをしてます。管楽器経験もブラスバンド経験もない僕にとってはこれですらびっくりです。「はーはー、ギターやピアノと違って管楽器ってのはウォーミングアップしないと音が出せないめんどくさい楽器なのだな」  

 一通りのウォーミングアップのブルースが終わると、目ン玉飛び出るくらいびっくりした行動を管楽器奏者の方々が揃ってやりだしました。みんな楽器から「唾液」をダラダラと床に捨てだしました。
 
 「汚ねー」

 正直、目をそむけてしまいました。管楽器奏者としては当たり前の行動のようですが、初めて見る僕には衝撃で許せませんでした。(笑)

 一通り先輩たちの演奏が終わった後、楽器別に分かれて、見に来ていた新入生が演奏させられる時間がありました。その時はもっとびっくりしました。なんと管楽器奏者の先輩たちは使っていた楽器を平気で新入生に渡して吹かせていました! 

 「げっ、間接キッス!しかも男同士の!」

 僕の音楽レベルというかバンド経験はこんな程度でした。ずっとロックをやってきて、管楽器奏者とバンドを組んだこともなかったですし、少し潔癖症だったのかもしれません。

 僕もギター奏者のギターを借りて1曲弾かされましたが、この時点では僕のギターレベルはロックのパワーコード(1度5度のみ)、テンションといっても9thくらいしか弾けなかったのでもちろん全く弾けませんでした。そもそも4ビートってのが初体験でし、譜面を追って曲を弾くことなど初めてでした。

 正直、自分には無理だなと思いました。ビッグバンドの音楽そのものにも興味がわきませんでしたし、ジャズのことはまだ全くわかりませんでしたが、少なくともビッグバンドといのは「管楽器」が目立つフォーマットだなと思いました。僕はもっとギターが中心のフュージョンバンド、その時好きだった「カシオペア」や「リトナー&ジェントルソウツ」のようなバンドをやりたかったのです。もちろんまだそんな力量もなかったのですが・・・。

 練習も終わり、帰ろうと思いましたが、近くの喫茶店「ダンコーヒー(?)」で楽器別に説明会があるので来ないかと半ば強制的に誘われました。行ってしまうと「入部しませんと言いづらくなってしまう。」と考えましたが、それより「行きません!」と言う方が勇気が必要だったので(笑)、しょうがない、ついていくことにしました。

 つづく・・・・。

klms.jpg  

※写真は慶應ライトのものですが、僕が活動していた当時のものではありません。

慶応

僕の教則本・教則ビデオを公開します!(27)

【Jazz Guitar】

JJGG.jpg

 ブルース、ソロパターン、リズム&バックグラウンドコードの3種類あります。

 大学でジャズギターを独学で模索していた時に買った本です。3冊は必要ないと思ったのですが、セットで並んでいると、使う使わないにかかわらず、買わずにいられないのが僕の性格です(笑)。

 当時は教則本の数も少なく、楽器屋で売られているジャズギター教則本は数種類しかありませんでした。今は沢山の種類がありますし、何よりも違うのが現役で活動しているギタリストが書いている本が当時は全くありませんでした。今の様に、布川さんやら矢掘さんみたいにバリバリの現役ギタリストがジャズギターや自分の奏法を解説してくれているものなど全くなかったですし、そもそも譜面や指板の図ばかりで、実際の音が聴ける本などほとんどありませんでした。その点この本は、書いた人はどんなギタリストかはわかりませんが、ソノシート(ペラペラのレコードのようなものでレコードプレイヤーで再生可能)が付いていたので、多少はイメージわきました。

 内容については、正直に言ってしまいましょう、今の時代、これでは全く売れないでしょうね。間違った事は書いちゃいませんが、「実際、ジャズじゃこんなコードは使わないな」「スケール練習ばかりで、いつになったら核心に触れてくれるのだろう?」そして音源もいかにも教則音源って感じで、魅力に欠けてしまいます。

 すみません、色々言いましたが、僕の個人的感想で、私的ブログなので許してください。「この本が随分役に立った!」という方だっていらっしゃるはずですから!!
プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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