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僕の音楽史(41)

【高校1年生(1977〜78年)】

 待ちに待ったクリエイションのサードアルバムがリリースされました。「ピュア・エレクトリック・ソウル」です。

 セカンドアルバムでフェリックス・パパラルディとコラボし、個人的には今後のクリエイションに対し少し不安に思っていました。そんな中、以前このブログにも書いたNHKのラジオ番組で、このアルバム収録予定のスタジオライブを聴いて、期待に胸を膨らませて待っていたのでした。

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  聴いた感想は「期待通り」の素晴らしいアルバムでした。

 1曲目の「ピュア・エレクトリック・ソウル」から最後の「幻の10年(ヤードバーズ)」まで、捨て曲など一曲もなく、素晴らしいものでした。特に、NHKスタジオライブでも演奏していた「トーキョー・サリー」や「スピニング・トー・ホールド」、そして「アイム・ア・ランブラー」、ヤードバーズの「幻の10年」が特にお気に入りでした。

 どれもこれも良い意味で「日本人臭さ」があって、「日本人のソウル、ブルース」を強力に感じます。逆にこの「臭さ」を受け入れられない人はクリエイションはダメなのかな?と思います。

 「スピニング・トー・ホールド」は初めて聴いて時からもちろん「カッコイイ」と思いましたが、ここまで「知らない人は誰もいない」程の人気な曲になってしまうとは想像しませんでしたし、「幻の10年」は「ヤードバーズ」のテイクを意識したサウンドで、本チャンを聴いたことのある人には、たまらない演奏でした。

 ファースト・アルバム、この前のスタジオ・ライブもそうでしたが、このアルバムも同様、竹田和夫さんのギターの音は最高です。

 少し前に発売されていた四人囃子のセカンド・アルバム「ゴールデン・ピクニック」とシングル「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」を友人新保君から聴かせてもらいました。

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ファースト・アルバムの「一触即発」で「竹田和夫」、「クリエイション」と同様に注目していたギタリスト「森園勝敏」「四人囃子」でしたが、このアルバムも凄く気に入りました。もともと「イエス」や「EL&P」も好きでしたので、この手のサウンドもグッときます。森園さんのギターも相変わらずセンスが良く、フェンダー系の奇麗なクリーンサウンドでのカッティングは、竹田さんのギターと別の意味で大好きでした。そして、この時におやっ?と思った「レディー・バイオレッタ」という曲が収録されていました。これからのフュージョン・ギター時代の幕開けのような感じであったのだと思います。もちろん、当時はそんなことに気が付きませんでしたが・・・・。

 当時の日本のロックギター界は、まだこのブログにはあまり紹介できていないチャーさんを含めて、竹田さん、森園さんの3人ががっつりと活躍している「勢いのある時代」だったと思います。

僕のレコード棚公開します!(29)

【フェイス・トゥ・フェイス/ケビン・ユーバンクス】

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【メンバー】
ケビン・ユーバンクス(g)マーカス・ミラー(b)ロン・カーター(b)デイブ・グルーシン(p)バディ・ウィリアムス(ds)他
【曲目】
フェイス・トゥ・フェイス/エッセンス/サイレンス/ウェイブ/リラクシン・アット・カマリロ/トリック・バック 他

 ケビン・ユーバンクスはLPで2枚、CDで1枚、確か持っていたと思います。タイトルも覚えていない位ですので、あまりのめりこんでは聴いていないです。その理由は、嫌いな訳ではけっしてなくって、むしろどちらかといえば好きなタイプなのですが、指弾きで奏法的に参考にできないですし、かっこいいフレーズと思ってコピーしても指弾きでないと弾けないものが多いっというのが理由です。

 このアルバム、記憶では確か「ウェイブ」の演奏が僕は苦手(今も苦手ですが・・・)で、参考になる演奏を聴きたいなと思って買った気がします。そして、リラクシン・・・のようなブルースもあるし、トリック・バック(ウェスの曲)もあるしってことでしたね。フレーズも良いですが、ともかくスピード感、グルーブのある素晴らしいギタリストですよ。

 確か彼はアメリカのトゥナイト・ショウのレギュラーになって、ジャズの第一線ではあまり活躍しなくなったようですよね。あと、兄弟も素晴らしいミュージシャンですよね。

僕の音楽史(40)

【高校1年生(1977〜78年)】

 ツェッペリンの「狂熱のライブ」にノックアウトされた夏休みが終わりました。そして二学期が始まると、そろそろ文化祭の準備の声が聞こえてきました。

 「武田、この譜面さらっておいて!」

 ある時、部長が僕のところに譜面を何枚も持ってきました。そうです、以前このブログにも書いた通り、僕は音楽的趣向と全く真逆で、そして部員の女子(の先輩)目当てにクラシック・ギター部に入っていたのでした。

 「文化祭でやるから」

 「えっ?!」

 文化祭でやるなんて全く想定外でした。頭の中は女子の先輩と毎日楽しく遊ぶことだけでしたが、よくよく考えると文化祭で発表会をするのは、文化部では当たり前のことでした。浅はかでした・・・(笑)。

 前にも書きましたが、クラシックギターに関しては部長は断トツ上手くって、僕が二番手でした。もうひとり男子でそこそこ上手な人がいて、あとの部員は、初めてまだ間もない人や高校に入ってから始めた人も多かったので、合奏となると、僕も結構頑張らなくてはいけないようです。「さぼり」という選択肢はありませんでした(笑)。

 譜面を見ると「ブランデンブルグ協奏曲第5番(バッハ)」です。当時は当然ですが知りませんでした。でも、部長に1stギターのメロディーを弾いてもらったら、聴いたことのある有名な曲でした。ただ、僕は2ndギターだったので、いわゆる主旋律ではなく、一人で譜面をさらっていても曲のイメージがわかず、苦労しました。今のように、Youtubeもない時代ですし、レコードを買う気にもなりません。まずは譜面の音符に全部「ドレミ・・・」を書いて、必死になって練習しました。

 もう一曲の方は割と楽勝でした。「展覧会の絵(ムソルグスキー)」でしたので・・・(笑)。EL&Pを通して知っている大好きな曲でしたし、メロディーを空で歌えることができるくらいでした。

 あともう一曲、部長の知り合いの方のバイオリン、ビオラ、そしてオルガンをゲストに呼んでの合奏曲をやりましたが、残念ながら曲名は覚えてません。

 本番の文化祭での演奏はどうだったのか?うまくいったのか?の記憶は実のところ全くありません。記憶に残っているのは、文化祭の後の打ち上げで、気に入った先輩の女の子と「コーラ」「オレンジジュース」でずっと話ができたこと、そして「やっぱり俺はクラシック・ギターには向いていないな」と改めて感じたことの二つだけです。

 クラシック音楽そのものはそんなに嫌いではありませんでしたし、ナイロン弦の音も悪くはありませんでした。でも、やはり、合奏、しかも2ndギターってのは、僕的にはどうしても嫌でした(笑)。「One Of Them」では嫌なのです(笑)。ギターは僕一人で良いのです。そして、見に来てる人には、「自分のことを見て欲しい」のです。この気持ち、正直言うと、今もそんなに変っちゃいないのだと思います(笑)。

 前に、このブログで「中学の文化祭で、エレキでソロを弾いた」時の話を書きましたが、その時は、凄くたくさんの人が見に来てくれたし、演奏後も女の子にきゃーきゃー言われてましたし、ファンクラブもでき、手紙をもらったりしました(笑)。クラシック・ギター部ではそんなことは絶対起こりえないのだなと思いました。

 クラシック・ギター部をやめようと思いました(笑)。人間のクズですね!

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Pat Martino奏法研究(54)

【第6章】スタンダード曲への活用(6)

 
 今回は9小節目のB♭△7からの解説です。これはマイナー・コンバージョン的にはB♭△7⇒Gm7のようにコンバージョンするのですが、まー、無理にコンバージョンして考えることはなくて、「B♭キーのドレミ・・・」を弾けば良いのです。

 ただ、Gm7で考えるメリットが2つあって、ひとつはE♭△7の時にお話ししましたが、Gm7と考えてGドリアンスケールを弾くと、そのスケールの中の特徴的なE音が、B♭△7の#4thの音になって、いい感じのテンション間が得られるということです。

 もう一つの理由は、次のEm7♭5が理由です。ここのEm7♭51小節目のEm7♭5で解説したように、Em7♭5⇒Gm7にコンバージョンして考えれば、B♭△7からEm7♭5までの6拍をGm7(Gドリアン)で弾けてしまうことになります。マイナー・コンバージョンで考える一番の目的は「単純化」「簡素化」ですから、理にかなっています。

 もっとも、Em7♭5→A7♭9→Dm7は「Dmキーのツー・ファイブ」ですから、マイナー・コンバージョンを考えなくとも、もともとツー・ファイブのフレーズのストックがある方は、それを当てはめて弾いてみれば良いと思います。マイナー・コンバージョン的には
Em7♭5→A7♭9→Dm7  ⇒   Gm7→B♭m7→Dm7 です。この辺、ついていけない人は、1、2小節目の解説部分を復習してみてください。もしくは、質問していただいてもOKです。

 今回はここまでです。

 動画は最初9~11小節目のテーマを2度弾いてから、B♭△7→Em7♭5→A7♭9→Dm7 を Gm7→Gm7→B♭m7→Dm7 とコンバージョンして弾いています。

 参考にしてください。



STELLA BY STARLIGHT-408

 


  

僕のレコード棚公開します!(28)

【トゥー・フォー・ザ・ロード / ジョー・パス&ハーブ・エリス】

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【メンバー】
ジョー・パス(g) ハーブ・エリス(g)

【曲目】
ラブ・フォー・セール/カーニバル/セブン・カム・イレブン/レディ・ビー・グッド/チェロキー 他

 何年かぶりかにこのアルバムを聴きました。ジョー・パス&ハーブ・エリスのデュオですね。

 僕は、先日、山口廣和君という素晴らしいギタリストとデュオで演奏し、色々反省点が見つかりました。簡単に言っちゃうと、「僕はデュオ下手すぎ」です。ってことで、ギター・デュオやソロ・ギターをしっかり取り組んでみようかと・・・。それで、何からやっていこうか?と思いましたが、原点に 返ってみようてことで、このアルバムを引っ張り出してきたわけです。
 
 音色は2人ともよく似ています。一瞬、「ん?どっち?」と思う瞬間もありますが、「切れ味」が良い方がジョー・パスですね。時折タメの効いたブルージーなフレーズを弾くのがハーブ・エリスです。どっちが上なんて言うつもりはありませんが、個人的な好みでいうとジョー・パスの方ですね。僕的には・・・。

 このアルバム、昔聴いていたときはギターソロばかり気になっていましたが、今はバッキングに注目です。とにかくオーソドックスな和声での乗りの良いバッキングを体得しなくては!!!凝ったボイシング、僕的にはいまは必要ありません。 

Jazz Rock 必見動画!(15)

 【渡辺香津美 / On Green Dolphin Street】



香津美さんは色々な顔(演奏スタイル)を持っていて、どれもみな大好きなのですが、この動画のようなギタートリオでスタンダードを演奏する香津美さんはそんな中でも僕の中ではベストなのであります。

 グリーン・ドルフィンは彼のお気に入りのスタンダードのようで、20代の頃からずっと演奏してきていて、僕も色々なグリーンドルフィンの演奏をFMエアチェックで持っています。パットのオール・ザ・シングズ・ユー・アーみたいなものですね。

 お茶目なフレーズもオーソドックスなフレーズもモードっぽいフレーズもコードソロもどれもこれも「ザ・カズミ!」で強力なオリジナリティですね。「彼の演奏はどんな感じですか?」と聞かれれば僕はこう答えます。「落ち着きがない蛇のような感じ」と答えます。けっしてけなしてるわけではありませんよ。この「落ち着きのなさ」にはまって、かれこれ40年くらいたちます。

 いつまでも頑張って、日本のギタリストの頂点に居続けてください!!!

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Pat Martino奏法研究(53)

【第6章】スタンダード曲への活用(5)

 今回は8小節目のA♭7の部分です。

 まずは一般的なマイナー・コンバージョンからです。A♭7 ⇒ E♭m7 とコンバージョンしてE♭ドリアンスケールを想定して弾きます(動画1)。こう考えると前の7小節目がE♭△7ですからE♭△7→E♭m7となって、前の小節のE♭をマイナーで弾けば良いのだ(G音をG♭に、D音をD♭に変える)ということがわかります。もしくはE♭△7を前回の解説のようにCm7とコンバージョンしてCドリアンスケールを想定して弾いていれば、それを単三度(フレットを上に3個移動)上げて弾けばE♭ドリアンを弾くことができて、とりあえず音は外しません。

ちなみに動画は1も2も5小節目のFm7辺りから弾き始めています。



 次にパットが結構頻繁にやるのは、A♭7をコンバージョンして考えずにA♭7のまま考えて、A♭ブルース・ペンタトニック・スケールを弾きます(動画2)。これは、ドリアン・スケールで延々と続くギターソロが、ともすれば単調になりがちな感じを一気に引き締めるのに効果的です。安定したドリアンモードが急に「えっ?」という感じになり、うまくハマるととてもカッコ良い感じになります。



 理論が全くだめという人は、ここからの文章は気にしなくてよいと思いますが、参考までに書いておくと、A♭7をE♭m7にコンバージョンして、E♭ドリアン(マイナー)を弾くことは、次の9小節目がB♭△7ですから、結果としてB♭に解決に向かうためのサブドミナントマイナーを弾いていることになります。
 
 次回は今まで解説してきた復習を兼ねて、1小節目から8小節目まで通して弾いてみます。

 それでは!

STELLA BY STARLIGHT-408

僕の音楽史(39)

【高校1年生(1977〜78年)】

 さっぱり訳が分からない駿台の夏期講習(笑)に参加しながら、「狂熱のライブ」を上映する映画館を調べました。僕が寝泊まりしていた兄の住居は京王線の桜上水駅でした。近場の映画館を探すと「あった、あった!新宿の地球座・・・新宿のどのへんだ?えっ、歌舞伎町?!」
ビビってしまいました。新潟の高校生でも知っている全国区の街、そしていろんな意味で「とても怖い街」です(笑)。映画を見た後ほんとに無事に帰ってこれるか心配になりました(笑)。

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 講習が休みの日、決行しました。事前に映画館の場所をしっかりと下調べし、新宿駅から映画館まで脇目も降らず、一心不乱に走って現地に向かいました。でも、誰かにぶつかって絡まれたりしないように細心の注意を払って走りました(笑)。

 座席ど真ん中の席に陣取り、映画が始まるのを待ちました。ここからは映画を見た感想を思い出しながら書いてみようと思います。

 先に結論を言ってしまいますね。度肝を抜かれました。そして、想像以上のカッコよさに「もう死んでもいい!」くらいの気持ちになってしまいました。次に印象に残った部分をいくつか書いておきますね。

 1.ステージが真っ暗の中「ロックンロール」のドラムイントロが聴こえ、その後、急にステージが明るくなり、ギター&ベースが入ってきて・・・。これでもうノックアウトされてしまいました。レコードを聴いた時にもこの部分にはしびれました!

 2.「ロックロール」のギターソロ最初の「ぐしゃぐしゃぐしゃ」って弾くところ(笑)、左手がズームアップになり、指が「蜘蛛の足」のような動きにぶっ飛んでしまいました!

 3.「幻惑されて」のヴァイオリン弓&ディレイを使ったプレイ、観客席全方向に向けて弓を順番に向けるアクション、卒倒しそうな位カッコイイ!

 4.「貴方を愛し続けて」のタメたかと思うと、いきなり「ぐしゃぐしゃぐしゃ」と弾きまくる「音の塊」との対比がスゲー!これはレコード未収録だった!

 5.「永遠の詩」、あんなに動き回って大丈夫か?よく弾けるな!?イメージビデオはいいから、早くステージ映像に切り替えてくれよ!

 6.「胸いっぱいの愛を」での間奏、「空手チョップ」で鳴らしてるあの楽器(テルミン)、一体全体何なんだ??そして、仮面ライダーの「ヘンシーン(変身)」のようなあのアクション、笑っちゃうほどカッコイイ!!!

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 映像の素晴らしさついては数え上げたらキリがありません。ただ、根本的に映像を見る前に想像していたイメージと一番違っていたのは、「ロバートがワイルドにステージ上を動き回り、ジミーは不愛想にただ黙々とギターを弾いている」とばかり勝手に思っていました。ところが、どちらかというと「逆」だったのですね。あんなに動き回ってよく弾けるなーと。そして、アクションがいちいちカッコイイのです。

 次の講習の休みの日にまた見に行くことに決めました。今度は落ち着いてじっくりと映画を楽しむことができると思ったので。しかも、ジミーのカッコ良さしか頭に残っていませんでしたし・・・(笑)。

 この映画を見れただけで、もう夏期講習なんてどうでもよくなりました!

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僕の音楽史(38)

【高校1年生(1977〜78年)】

 レッド・ツェッペリンの映画「狂熱のライブ」が日本で上映されることを夏休み前に新聞で知りました。ただ残念ながら新潟で上映される映画館はありませんでした。いくら人気のロックバンドとは言っても、見る人は限られていて興行的に厳しいからなのでしょう。

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 「なんとか見る方法はないか?」と考えました。当時は「動くジミー・ペイジ」をほとんど見たことはありませんでした。数年前の「NHKヤングミュージック・ショウ」で一曲だけデビュー当時の映像を見たことはありましたが、当時ビデオ・デッキはまだ一般家庭に普及されてはおりませんから、録画して繰り返し見ていたわけではありませんでしたので、見たことがないといって良いほどでした。

 「東京にいる兄のところへ夏休み遊びに行こう!」

 これが映画を見るための一番手っ取り早い方法でした。当時、3つ上の兄は東京の駿台予備校で4月から浪人生活を送っていました。早速親に相談してみましたが、予想外の返事が返ってきました。「ダメ!」とのこと。要は「兄の勉強の邪魔はするな!」ってことです。また、僕も一学期の中間テストの成績があまり芳しくないこともあってか、昔と違って両親は僕が音楽をやることに少しづつ良い感情を持たなくなっていました。

 それでも、あきらめきれませんでした。そして、色々考えたあげく名案(悪知恵?)が浮かびました。成績が悪いことが東京に遊びに行けない理由のひとつならそれを逆手にとってやれ!と思いました。

 父にこう言います。「俺も駿台予備校の夏期講習受けたいんだけど・・・・。中間テストがあまり良くなかったし・・・。」

 兄はもともと優秀な人ではありましたが、駿台予備校のたった一学期で信じられないくらい成績が伸びていました。駿台の授業のすばらしさを父から間接的に聞かされていました。そして父は駿台に絶大な信頼を置いていました。そこをうまいこと利用してやれ!と思ったわけです(笑)。

 父は思ったより簡単に落ちました(笑)。こうして東京行の切符を手に入れました。夏期講習ですから、夏休みの大半を東京で過ごせるわけで、想像しただけでも眩暈がしそうでした。

 もっとも、これからの音楽活動をスムーズに進められるように夏期講習はせっかくだからまじめに受けようとも思いました。親は成績が上がれば何も言わないはずです。そして、俺のせいで兄の成績が下がったら、それこそ大変です。二学期で逆転、名誉挽回するには絶好のチャンスと思いました。ところが、実際に授業が始まったところで、「自分はなんて考えが甘いのだろう」とわかってしまいました。僕の入学した「新潟高校」は一応新潟では一番の受験校ではありましたが、所詮田舎の公立校です。今と違って東京と地方の学力差は随分とあったようで、僕の学力では全国から優秀な学生が集まってきた駿台の夏期講習はレベルが高すぎて、全く授業についていけませんでした・・・・。しかも、楽器を持っていかなかったので、映画を見て、とっとと家に帰りたくなってしまいました(笑)。

 次回は「狂熱のライブ」を見た感想を書こうと思います。

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Jazz Rock 必見動画!(14)

【Lee Ritenour/ Captain Fingers】



 僕ら世代(50代)のかつてフュージョン小僧だった人は説明不要の名曲「キャプテン・フィンガーズ」ですね。

 とは言っても、70年代後半当時の演奏ではなく、確か10年ほど前に当時のメンバーが集まって一回限り行ったスタジオ公開レコーディングですね。オフィシャルでDVDが発売されていたと思います。

 リトナーは色々な時代で、素晴らしいメンバーと演奏して来ていますが、やはりこの時のメンバー、ベースにアンソニー・ジャクソン、ドラムスにハービー・メイソン、キーボードにパトリース・ロシアンが最強でしょう。

 リトナーの速弾きは本当にピッキングが奇麗ですね。音の粒立ちがそろっていて素晴らしいと思います。絶対にまねできません。アンソニーのベースはもうワン&オンリーな存在、この曲の特徴的なあのベースラインは彼が弾くのが一番素晴らしいです。ハービーも最高です!キメとラフに合わせるバランスが絶妙ですし、ただ普通に叩いてもグルーブしますね。パトリースのフェンダーローズでのアウトプレイは大好きです。

 我々50代のギター弾きは、こんな凄いメンバーが集まってジャズ・ギター界を牽引していた時期に学生時代を過ごせて、本当に幸せでしたね。

 今振り返ってみても、ほんと素晴らしい時代でした!!!

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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