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質問箱(5)

 久々の質問箱です。レッスンをしている生徒さんからのものです。

【質問】 
 コードに合わせたスケールを弾いてアドリブを組み立てていますが、音は外さないものの、ちっともコード感のあるソロが弾けないのですが、どうしたら良いのでしょう?

【回答】

 まず「コード感のあるソロ」ってどう言うものでしょう?

 生徒さんに突っ込んで聞いてみると「コード進行が感じられるソロ」もう少しわかりやすく言うと「バッキングなしでたった一人で弾いていてもコード進行が感じられるソロ」ということでした。僕なりに解説してみます。

 例えば「Dm7ーG7ーC△7(ⅡーⅤーⅠ)」という進行があったとします。Dm7のアベイラブル・ノート・スケールはDドリアン、G7はGミクソリディアン、C△7はCイオニアンです。これ、始まる音が違っても要はドレミファ....です。したがって、ただドレミファ...を弾いていれば、音は外しませんが、コード感は感じられません。それが下の動画ですね。

 

 じゃ、この動画はどうですか。ほんのちょっとだけですがコード感が感じられますよね。何が違うのでしょう?



 ちょうどコードがDm7からG7に変わる時に「C → B」、G7からC△7に変わる時に「F → E」出しています。逆に言うとたったそれだけです。理論的に解説するとDm7の時のC音は7thの音、G7のB音は3度の音です。要は「7thで不安定になり3度で安定」という動きです。同様にG7の時のF音は7thの音、C△7のE音は3度の音、これも同じく「7thで不安定になり3度で安定」です。これがコードの変化を感じることができるようになる一つ要素です。

 誤解しないでくださいね。「こうすることが良い」とか「こうしないとダメ」ってことではないですから。「コード感に縛られず、素朴にドレミ..で歌う」ということの方が難しく、むしろかっこよかったりします。

 毎回このような動きをすることなどないのですが、ソロの要所要所にこのような動きを散りばめることで、全体としてコード進行が感じられるソロになるのでは?と思います。
 

IMG_1405.jpg

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com