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Pat Martino奏法研究(44)

【第5章】総合 - (3)

今回はマイナー・コンバージョンの話です。

 最初の2小節、Gm7-C7ですが、Gm7⇒Gm7、C7⇒Gm7にコンバージョンして考えます。C7は正確にはGm6なのですが、今までの講座で繰り返し言ってきたように、「Gm7」はあくまで「Gドリアンスケールを使います」という意味でGm7と書いているだけです。パットの教則DVDもみなそういう記述になっていますので、ここでも説明の仕方は統一します。要は、この2小節は全てGドリアンスケール一発で弾けるという事になり、このフレーズ・サンプルも一部の経過音を除いて、Gドリアンスケールで組み立てられています。なお、一小節目のフレーズは、これまた何度もご紹介してきた彼の手癖とも言うべき得意フレーズですので、何は覚えなくても、これだけは絶対に覚えてください(笑)。

 これも以前お話しした繰り返しですが、「C7はGm7(Gドリアン)にコンバージョンできる」は「この場合はできる」ということです。例えば「Gm7-C7-F△7」のC7は「C7⇒Gm7」のほかに「C7⇒D♭m7(Dドリアン)」にコンバージョンもできます。また、以前も説明したように色々と考えられるでしょう。要は何が言いたいかというと「C7は何にコンバージョンできますか?」と言うような質問のされ方をする人が非常に多いのですが、「C7がどういう位置づけのC7なのか?」「曲中のどこで使われているC7なのか?」によって色々コンバージョンの考え方や種類も違ってきて、C7がコンバージョンできるものがどんな場合でも一意に決まるものではありません。

 このフレーズの場合、1小節の中でGm7-C7、Gm7、C7それぞれ2拍づつとひとつのコードを弾く時間も短いこともあって、ずっとGm7(Gドリアン)で通しているのですが、Gm7が1小節、C7が1小節やそれ以上の場合は、C7を「ブルースペンタトニック」で弾くことを彼はよくやります。参考として、彼の有名な「サニー」のエンディングを聴いてみてください。サニーはKey=Amなので「Am7-D7」の繰り返しで延々演奏しています。

Phrase Example

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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