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僕の音楽史(12)

【中学1年生(1974年)】

 「成毛滋のロック・ギター・メソッド」で成毛さんがあまりに「ツェッペリン」「ジミー・ペイジ」と連呼するし、例題曲で「胸いっぱいの愛を」「移民の歌」など、ギターのリフがかっこいいので、やはり聴くしかないだろうと思いました。当時購読していた「ミュージックライフ」という雑誌にも毎回のように記事で取り上げられていたし、ルックスもカッコよく、伝説の来日公演の話を耳にはしていましたが、なぜが聴く機会がありませんでした。兄の部屋にポスターが貼ってあり、今思うと、兄は僕より先に「天国への階段」や「ブラック・ドック」を聴いたりしていたようでしたが、僕は何故かあまり一緒になって聴いた記憶がありません。

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 レコード店に行って、「胸いっぱいの愛を」が入っているセカンドを買うか、「移民の歌」の入っているサードにするか購入時迷いました。迷った末にサード・アルバムの方を選びました。

LZ3.jpg


 自宅に帰って、まずはA面1曲目「移民の歌」から針を落としました。例のF#オクターブのリフが耳に飛び込んできました。「かっこいい!成毛さんより全然すげー(成毛さん、すみません)」。
 2曲目「フレンズ」です。「あれ、アコースティック・ギターだ。うーん、これは後でゆっくり聴こう。飛ばし!」
 3曲目「祭典の日」です。「なんか変なギターの音だな。飛ばし!」
 4曲目「貴方を愛し続けて」に針を飛ばします。「スロー・テンポのブルース?これもあとでゆっくり聴こう。飛ばし!」
 5曲目の「アウト・オン・ザ・タイルズ」に針を飛ばします。「おっ、かっこいいギターのリフがやっと出てきたけど、ちょっと地味かな?これも後まわし!B面に期待だな」
 そして、B面に針を落とし、愕然とします。

  「B面全曲アコースティックじゃんかよ!」

 「移民の詩」のような歪んだギターのかっこいいリフの曲を期待していたのに、満足できたのは「移民の歌」だけ。ましてや、移民の詩にはギター・ソロがありません。「貴方を愛し続けて」は最高にかっこいいスロー・ブルースのギター・ソロなのですが、他の曲のショックが大きくて、全然耳に入ってきませんでした。

 当時中学1年生でLP1枚買うのは、結構な出費で勇気がいることでした。「こんな駄作を買ってしまった!」ショックで、もうレッド・ツェッペリンなど聴く気がしなくなり、また「イエス」「ユーライア・ヒープ」「ディープ・パープル」を改めて熱心に聴くようになりました。

 【追記】
1.ツェッペリン好きの方ならご存知かと思いますが、サード・アルバムは発売当時に酷評された問題作。まさしく、僕がショックを受けたのと同じ気持ちを評論家も感じたのでしょう。「ファースト」「セカンド」と順に聴いてきて「サード」を聴いたら、誰でもそう思うでしょうね。僕は初めてでしたが、かっこいいギターのリフを期待しすぎていて、本当にショックで、返品したいくらいに思いました。

2.その後ツェッペリンにどっぷりとはまるのは約半年先位後なのですが、それからはサードが一番好きになった時期もあったくらいです。やはり、いきなりサードから入るには無理がありますね。

 次もツェッペリン話が続きます。みんな知ってる曲と思いますが、一応「移民の歌」のリンク貼っておきます。

【音源】

移民の歌

テーマ : 音楽日記
ジャンル : 音楽

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アコースティックなサード

私は、Ⅳ→セカンドの順で聴き、次にサードを買いました。
結果的にやはりゼップの諸作の中では一番聴いていないですね、、、
ニューヤードバーズとしてのファースト、ツアーの合間を縫ってのセカンド、神聖で哲学的になったⅣの中で過渡期に作成された3枚目。
リマスターも出ているでしょうから、ちゃんと聴き直そうと思います。

No title

オザキさん、これは王道の聴き方です。これならツェッペリン嫌いになるわけがないですよね!
プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に4年間師事。その後、自己のバンドで各種コンテストに参加する。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。その後は2014年夏より活動を再開。
現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブや講師として活動中。


【ギター教えます】
 僕は有名ミュージシャンではないですが、ずっと独学でやってきて「ジャズのアドリブが全くできない」とか「そこそこ弾けるようにはなったが、なんかジャズっぽくないなー」など、自分のギター・プレイに不満な方や伸び悩んでいる方の気持ちは一番わかっているつもりですし、そんな方達の手助けができるかなーと感じています。また、このブログで連載している「Pat Martino奏法研究」等について「もっと詳しく教えてほしい!」とか「一週間に一回ペースの小出しでなく、時間をかけてじっくり教えてほしい」みたいな人にも力になれるかな?と思ってます。

 東京都杉並区に住んでいますので、通える方は僕の自宅、遠方の方や通うのは大変という方にはリモートでも教えています。レッスン内容や頻度は生徒の方々の希望に合わせて決めています。

 興味のある方はメールやメッセージ、もしくはブログのコメント送信等どんなやり方でも良いのでご連絡くだされば詳細をお伝えいたします。

 それではお待ちしています!!

Mail : rymk.takeda@gmail.com

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