Pat Martino奏法研究(50)

【第6章】スタンダード曲への活用(2)

 今回は2小節目に行きます。コードはA7(♭9)です。

 A7(♭9)というと、マイナーコンバージョン的にすぐに思い浮かぶのはB♭m6(7)です。何故?って思う人は過去の投稿「Pat Martino奏法研究(16)」をご覧ください。難しいこと考えずに今後は「7th(♭9)は半音上のマイナーが使える」と覚えてください。まずは下の動画をご覧になってください。



 注意点というかアドバイスが一点あります。B♭m6(7)にコンバージョンしてB♭ドリアンを弾くと、A7のルートA音とB♭音がぶつかります。また、この曲の2小節1拍目のメロディーはA音ですから、ドリアンにA音(B♭マイナーのメジャー7thの音)をフレーズに付加してやることで違和感を無くすことができます。動画でもA7(♭9)ではなく、A7(♭13)にしています。♭9とはよくセットで鳴らすテンションです。コードを鳴らし、B♭ドリアンをゆっくりと弾いたあと、先の解説のA音の使い方がわかるような弾き方をしていますので、参考になさってみてください。また、後半はB♭ドリアンをフレット真ん中を中心に左右へとポジション移動させています。前回書きましたが、マルティーノがど真ん中のポジションをスタートにする理由はこのようにポジション移動に自由度があり、長いフレーズが弾けるからです。

 下の動画は1小節目Em7(♭5)(Gドリアン)→A7(♭9)(B♭ドリアン)を連続して弾いています。参考にしてください。



STELLA BY STARLIGHT-408


Pat Martino奏法研究(49)

【第6章】スタンダード曲への活用(1)

 前回お話ししたように「ステラ・バイ・スターライト(星影のステラ)」のコード進行を題材にしてパットの奏法を解説していきます。

 まずはコード譜を掲載しておきます。一般的によく演奏されるキーです。

STELLA BY STARLIGHT-408

今回は1小節目Em7(♭5)の部分です。一般的な教則本や理論書では「m7(♭5)はロクリアン・スケール」と書いてあります。「さー、ロクリアンってどういう音だっけ??イオニアン、ドリアン、フリジアン・・・うーん、わからない」とならないでください。「マイナー・コンバージョン」でEm7(♭5)⇒Gm6(7)と考え、Gドリアン・スケールをあてはめます。この辺の意味が分からない方は、過去の講座(13)~(17)を読み返してみてください。このようにほぼ全てのコードをこのようにm7(6)に置き換えて考えていきますので、ドリアン・スケールのみで大抵の楽曲が弾けてしまいます。もちろん素晴らしい演奏になるかどうかは別問題です(笑)。、

 それではEm7(♭5)の代表的な2つのポジションとそれに隣接するGドリアン・スケールを紹介します。






 パットはこの曲を演奏する時はきっと【動画1】のポジションから始めるでしょう。なぜなら、このポジションはネックのほぼど真ん中で、ポジション移動が右にも左にも行け、自由度が高いからと思います。

 パットの場合のソロのポジショニングは大体2とおりで

1.ネック中央から初めて、そのポジションを中心に右・中央・左と行ったり来たり
2・ハイポジションから始めって順にローポジションまで下りてくる。

 次回は上の2つのパターンの実例と2小節目を解説しようと思います。

 それでは!

Pat Martino奏法研究(48)

【第6章】スタンダード曲への活用(予告)

 少し間が空いてしまいましたが、また講座を再開しようと思います。

 第2章で「マイナーコンバージョンで枯葉を弾く」というのをやりましたが、それと同様にスタンダードを題材にして、マイナー・コンバージョン・コンセプトをあてはめてどう料理するかを第2章の時よりもう少し突っ込んだ話ができればと思います。また、マイナー・コンバージョンだけでなく、彼のよくやるトリッキーなフレーズや手癖、小技などを合わせて紹介していこうと思います。以前より動画の比率を高めにして、分かりやすく説明していこうと思います。

 あらかじめ申し上げておきますが、ジャズ理論に造詣が深く、ある程度アドリブ演奏ができ、自分の演奏しているものが理論的にどうかをしっかりとわかっている方は、全く持って物足りない講座になります。あくまで次のような方を対象にしてます。

 「理論について頭では分かっているのだが、それが演奏にいかされずにいる方」
 「難しく考えず、音を外さず弾けるようになりたい方」

 「パット・マルティーノの方法論を知りたい方」
 「自分の演奏スタイルにマルティーノのスタイルを取り入れたい方」
 「パット・マルティーノぽく弾いてみたい方」

 「星影のステラ」を題材にしようと思います。なぜステラかというと、彼が演奏していないからです(笑)。「酒バラ」みたいに彼の名演が既にある曲では、その演奏の解説になってしまいがちでやりずらいですからね。ステラはⅡⅤを使った転調も多く、初心者には難しいですが、セッションでは必ず取り上げられる曲なので、良い題材なのではないかと思います。ステラの後は循環ものやコルトレーンの曲も取り上げていく予定です。

 皆さんのギター練習の助けになるよう楽しい講座にしていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします!

PAT-w-Gibson-21.png



 

テーマ : ギター
ジャンル : 音楽

Pat Martino奏法研究(47)

【第5章】総合 - (6)

 今回は3、4小節目の解説です。

Phrase Example

 3小節目はAm7♭5、もう何度も解説してきたように「Am7♭5 ⇒ Cm7」。これはもうあらためて解説はもういいですよね!4小節目、D7♭9ですが、今までの解説では「D7♭9 ⇒ E♭m7」でしたが、ここでは「Cm7」のままのフレージングになっています。E♭m7にコンバージョンして弾くとアウト感が多少あって、マルティーノも好んでコンバージョンする場合が多いですが、ここではより安定や流れを考えて、Cm7のままフレージングしていますね。 

 それでは、ここの部分のポジション移動について考えてみましょう。使われているポジションはCm7の第1ポジション、第2ポジション、第3ポジションの3つのポジションです。そして、この3つのポジションを流れるように移動していきます。

 Cm7の3つのポジションについては、下の図と動画を参照に再度確認してみてください。
cm7ポジション移動



そしてこのフレーズ、どのようにポジション移動したかというと、今までは図で説明していましたが、分かりにくし図を描くのも面倒なので、これも下の動画を参照してください。




 今回で【第5章】総合の解説を終了し、次の章に行こうと思います。


 次は・・・・・、2つのネタのどっちを先に解説しようか現在考え中です。

 今後も楽しみにしていてください!

 

 

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

Pat Martino奏法研究(46)

【第5章】総合 - (5)

 今回はポジションの話をします。

 0小節4拍目から1~2小節のGm7-C7のGドリアンスケールをベースにしたフレーズを「どこでどう弾くか?」の話です。以前のポジション移動の解説は、図が複雑で難しかったので、今回は分かりやすく動画を用意しました。確認してみてください。

Phrase Example

 まずは0~1小節目です。これは何度も繰り返して言いますが、Pat Martinoを特徴づけるフレーズ、何が何でも弾けるようになってください。そして、以前解説したドリアンの5つのポジションの全てでこのフレーズが弾けるように練習することをお勧めします。
 
 ここではGm7での一番代表的なポジションである「第2ポジション」で弾き始めこのフレーズをスタートさせます。第2ポジションてなんだったっけ?という人は下の指板の図を参照にしてください。皆さんが多分一番なじみがあるポジションが第2ポジションです。そして、動画も参考にしてみてください。1小節目の得意フレーズについては、第2ポジションのみで、ポジション移動することなしに弾けてしまいます。 動画では、譜面のフレーズを弾く前に、そのポジションでのGm7コードとGドリアンスケールを確認のために弾いてます。



  次に2小節目に行きます。2小節目1拍半の最後のA音までは第2ポジションのまま、次のC音に行く時点で小指を伸ばして第2ポジションから第3ポジションに移動し、2小節目最後まで第3ポジションの中で降りてきます。下の指板の図と動画を参考に練習してみてください。



  「フレーズなんてどこのポジションで弾いたっていいじゃないか!」と思う方もいらっしゃると思いますが、これをマスターしないとパットのような8分や16分音符で切れ目なく弾き続ける奏法は絶対にできませんので、根気よくやってみてください。繰り返し練習していくと、何となく規則性が分かってきて、意識なくできるようになります。

  下の動画は0~2小節目までを連続して弾いたものです。左手のポジション移動を確認ください。



 第2ポジションと第3ポジションの指板の図も付けておきます。色味が変ですが、ご容赦ください。
 
 次回は3小節目についてのポジション移動を解説しますね。

 ではでは!
gm.jpg

プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に師事し、各種コンテストにも参加。
【主な受賞歴】
 浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
 吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
 横浜JAZZプロムナード’94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
 キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。2014年夏より活動を再開。現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブ活動中。
【ギタリスト武田謙治のブログ】
http://kenjitakeda.jp/
【Jazz Rock 必見動画!】
https://kenjitakeda.blog/
【Guitar Lesson のお知らせ】
http://kenjitakeda.jp/blog-category-12.html/

mail:rymk.takeda@gmail.com

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