Pat Martino奏法研究(61)

【第6章】 Stella By Starlight Etudeの解説(3)

 まずはもとのEtude動画と譜面を貼っておきます。



Stella By Starlight Etude
 今回は17~24小節目まで解説です。

 まずこの曲の特徴でもある17,18小節目のG+7のところ、ここはそれこそ無数の和音が考えられます。そうは言ってもギターは弦が6本しかないので、そうもいかないですが。マルティーノのフレーズは多分3種類ですね。A♭マイナーにコンバージョンするかGのホールトーンを弾くかGのブルーススケールを弾くかの3種類です。ここではマイナーコンバージョンのA♭マイナーを採用してます。次のCm7ですがいわゆるE♭△7でのアルペジオ、移動ドで言うと「シドミソ」ですね。もしかしたらCm7→E♭△7(メジャーコンバ―ジョン?)とでもいった方が皆さんはりかいしやすいですかね?Cm7を主と考えるかE♭△7を主で考えるかだけの違いで、同じことですね。20小節目の3拍4拍で21小節目へのポジション移動を考慮して左手が少しづつ下がってきます。下の動画を参考に。



 21小節目から22小節目に向かい、同じE♭ドリアンでもポジション移動がありますね。サクっとできるように練習しましょう。このポジション移動が彼の奏法をマスターするための肝です。23,24小節、ここも先ほどのCm7と同じでB♭△7のアルペジオですね。彼はこういうアルペジオをまんまフレーズに突っ込んでいることが多いです。



 25~32小節目は今まで出てきたコードと同じですので、解説はあえてしませんので、譜面を見ながら頑張って弾いてみてください!

 Stella By Starlight Etudeはいかがでしたか?皆さんのプレイの参考になりましたでしょうか?

 このエチュードの譜面を見て何か気が付きませんか??上がって、下がって、上がって、下がって・・・・が数小節単位に周期的に繰り返されてますよね?これが彼のフレーズの一番の特徴で、「独特のうねり」「グルーブ」を生み出す源でもあるのです。

 次回からは、彼の「ノリ」「グルーブ」について解説しようと思います。もちろん、解説動画を入れていくつもりですが、彼の「グルーブ」には程遠い演奏となってしまうことをあらかじめお断りしておきます(笑)。

Pat Martino奏法研究(60)

【第6章】 Stella By Starlight Etudeの解説(2)

 今回は9~16小節目までの解説します。

 まずは9~12小節目から。



 9小節、B♭△7はGm7にコンバージョンできるのですが、まー、メジャー7thについては無理にコンバージョンしなくとも、要は「ドレミファ・・・」を弾けば良いとも言えます。ここでも移動ドで言えば「ミソラシ ドレミソ」って弾いてるだけです。ここで注意は9小節目の指使いです。他のギタリストはあまり使わない運指です。少し指を開かなくてはいけませんので、動画をよく見て頑張ってくださいね。

 次は13~16小節目です。



 13小節は9小節目と同じくDm7にコンバージョンと言うより、移動ドでFキーでの「ソソラシ ドレミソ」ですね。14小節目はパットの特徴ともいうべきフレーズ、指使いですから何百回も弾いて指になじませてください。15、16小節ではよくAm7-D7と解釈してAドリアンを弾くことも彼は多いですが、ここではAm7♭5-D7♭9と解釈し、それぞれAm7♭5⇒Cm7、D7♭9⇒E♭m7とコンバージョンして、しっかりとCドリアン、E♭ドリアンを弾いています。

 動画では、最初にゆっくりと2回弾いていますので、運指を確認してみてください。そのあと少し早く、実際にアドリブ演奏に取り入れた感じで弾いています。

 ではでは。

Stella By Starlight Etude

Pat Martino奏法研究(59)

【第6章】 Stella By Starlight Etudeの解説(1)

 前回提示したStella By Starlight Etude に簡単な解説を加えていきます。今回は1-8小節目までを説明します。

 まずは1-4小節目までの動画を見てください。



 最初はゆっくり弾いていますので、フレットや指使いがわかると思います。彼はギターソロのスタートは大抵ネックのど真ん中のポジションから始めます。上にも下にもポジション移動の幅が広いことや音域的なこともあるのでしょう。
 最初の1小節目2拍までのA-G-D-B♭-Aの音列と指の形は最重要です。Gm9のアルペジオそのままです。とにかく指に覚えこませてください。なぜGm9というとEm7(♭5)はGmにコンバージョンできるからです。わからない人は過去の投稿を復習です!
 2小節目はいかにもマルティーノです。A7♭9をB♭mにコンバージョンしてます。
 3~4小節目はパットのアドリブでは頻出フレーズ、今までも何回か説明しましたが、これが弾ければ気分はもうマルティーノです。

 5-8小節目の動画です。



 5、6小節目はFm7をFドリアンで、B♭7を同じくFm7にコンバージョンしてFドリアンで弾いています。ここは、B♭7をBmにコンバージョンしてBドリアンで弾くこともOKです。
 7小節目はE♭△7です。ここはE♭メジャーのアルペジオをそのまま弾いていますね。このアルペジオ、ジャズギターでは必ず基礎練習でやりますが、こんな風にマルティーノや他のギタリストもそうですが、そのままフレーズに使ったりします。基礎練習ってやっぱり大切なんだと思います。

 色々ごちゃごちゃ書いてますが、まずはわかんなくてもいいんです。何度も弾いて、指に覚えこませることが先決です。それができてから、振り返って「なんで?」って分析すればよいのですよ。

Stella By Starlight Etude

Pat Martino奏法研究(58)

【第6章】スタンダード曲への活用(10)

 随分間が開いてしまいました。インストールしていた譜面ソフトが何故かうまく作動しなくなり、どのソフトを今後使っていこうかを物色していたり、他のブログ記事の事を色々考えたり書いたりしているうちに随分と月日が経ってしまいました。まだまだこのソフトの使い方にも慣れていませんが・・・・。

 ある程度構想がまとまったのでまた定期的に連載を始めたいと思います。

 お約束の通り、解説してきた「ステラ・バイ・スターライト」のコード進行を使って、パットのマイナー・コンバージョンを取り入れたエチュードなるものを作成してみました。

 まずは譜面と動画をご覧ください。

Stella By Starlight Etude




 「作った」と言っても、ステラのコード進行で僕が何コーラスかアドリブし、その録音を聴き直し、その中からパットらしいフレーズや今後解説をしていきたいフレーズを抜き出して再構成して譜面に起こしたものです。また、「エチュード」ってくらいですから、譜割はすべて8分音符になっています。っていうか、彼の演奏も基本8分または16分音符ですから違和感はないでしょうし、アドリブ演奏にまんま使えたりもしますね。

 初心者の方は譜面と動画を参考に少しづつ音をさらっていくと、何となくパットのフレーズの理解もできるでしょうし、中級者以上の方は練習前のウォーミングアップに使ってください。良いか悪いかは別にして自然とパットのような演奏スタイルになっていくでしょう。

 29小節目の3・4拍目はしっかり弾けていないですが、譜面を参考にしてください(笑)。

 ステラのコードは一般的な進行にしてます。あと、テンションは細かく書いたりはしていません。コードネームのカッコ内のコードはもうお分かりですよね??マイナー・コンバージョンです。どのようなコードにコンバージョンし弾いているかを記入しています。

 次回から8小節単位に解説していきます。また、弾いているポジションや指使いがわかるようにゆっくりと演奏した動画も用意しますね。

 これからもこの講座、続けていきますのでよろしくお願いいたします!!

Pat Martino奏法研究(57)

【第6章】スタンダード曲への活用(9)

 問題の17小節のG7のところです。この曲の聴かせどころで、ギタリストの力量が試される部分です。でも、ここではあくまでパット・マルティーノ奏法ってことですから、コンテンポラリーなラインやハーモニーは解説しません、できません、教えてほしいくらいです(笑)。

 彼は大きく4つの事をやると思います。が、あくまで僕の想像です。彼がステラを演奏したテイクを聴いたことがないからです。

 まず、17~20小節のサウンドをコードで弾いておきます。



1.マイナーのトゥー・ファイブと考える
 17-18小節がG7で19-20小節がCm7、「なーんだCmのトゥー・ファイブじゃないか」ってことで、弾くと下の参考ビデオのようになります。が、きっとパットはこの部分ではこうはあまり弾かないと思います。



2.G7♭13 ⇒ A♭m7にコンバージョンしてA♭ドリアンでラインを組み立てる
 彼はほとんどこれに始終するでしょうね。参考動画をどうぞ。



3.Gコンビネーション・ディミニッシュを弾く
 ほとんど全てのギタリストはこのスケールを使ってラインを考えるでしょうね。何十年か前かにジョンスコ辺りのアウトフレーズでとても話題になったスケールで、今もこのスケールを中心にフレーズを考えるとあっちの世界に行きやすくなります。が、しかし彼はあまり多用しません。なぜって、マイナーコンバージョンを想定に弾いたドリアンはコンディミの構成音なので・・・話がややこしくなりますので、別の機会に。動画を参考になさってください。動画では、誰もが知っているコンディミのスケールまんまのフレーズを紹介してます。



4.Gホール・トーン・スケールでお決まりのフレーズを弾く。
 これは、結構な確率でやると思いますね。ホールトーンはパットは比較的よく使います。彼の得意フレーズもたくさんありますね。個々の動画ではやってませんが。



 で、21小節目以降は今までの解説に出てきたコードばかりですので、これにて星影のステラの小節単位の解説は終わりにします。

 次回はまとめとしてステラのコード進行でパット・マルティーノ・フレーズをちりばめた「エチュード」みたいなやつを紹介します。基礎練習やウォーミングアップのお供にどうぞ!

 といっても、これから作るので、少しだけお時間をください!

STELLA BY STARLIGHT-408
プロフィール

武田 謙治

Author:武田 謙治
1962年生まれ 新潟県出身
小4よりクラシックギターを始める。
中学~高校時代はロック、フュージョンに傾倒。
慶應義塾大学入学と同時に、慶應ライトミュージックソサェティに所属し、ジャズの演奏を始める。
卒業後は、働きながら音楽活動を継続し、ジャズギタリスト布川俊樹氏に師事し、各種コンテストにも参加。
【主な受賞歴】
浅草JAZZコンテスト グランプリ受賞
吉祥寺JAZZコンテスト グランプリ受賞
横浜JAZZプロムナード '94 コンペティショングランプリ受賞 横浜市民賞受賞
キングレコード「日本ジャズ維新塾」 グランプリ受賞 岡安芳明賞受賞
 
1990年代は精力的に活動をしていたが、2000年に入り、十数年の間活動休止。2014年夏より活動を再開。現在は、都内を中心に、「日本一ギターのうまいサラリーマン」を目標にライブ活動中。

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